人生の業苦の泥沼の中におり立て!


「人生は苦なり」とは世尊の第一提言である


何故に人生は苦であるのか
それは五濁悪世悪時悪衆生悪見悪煩悩の満ちたる泥沼なるが故である


既に人生は業苦の泥沼である
それ自体を清めようとしても 

その中にけがれまいとしても
それはついに徒労である


田の中に働く農夫はおしみなく泥にけがれる


汝合掌して正法を聞き 

自力の羽織をぬぎ 足袋をぬいで
百姓の如く 

人生の業苦の泥沼の中におり立て!


その時 不断煩悩得涅槃


泥濁にそまぬ念仏の大白蓮華は
自力小我のはからいを破って
歓喜と感謝と慚愧と謙虚との芳香を放って咲くであろう


                       (『光明』第24巻9号)