大慈悲

右するも迷路であり
左するも闇路である


何故の黒闇であるか
善と名のるも人を殺し 

賢と誇るもまた人を傷つく


劫初より盡未来際に
殺し殺されて その涯を知らず


かかる三悪道の苦患をうちに抱いて
永遠の解決を求めたまいしもの 

即ち大聖釈尊である。


大慈悲の光 全人格の上に輝きて世の燈炬となり
大慈悲の力 無明の黒闇を滅して金剛不壊の信力となる


仏心とは大慈悲これなり
南無阿弥陀仏の大行となって 

一切群生を彼岸に度す


噫 

大慈悲なくして何等の道ぞや
大慈悲なくして何等の光ぞや 

南無阿弥陀仏


                          (『光明』第十六巻八号)