信は永遠のいのち       

 

人生には必ず苦悩がある
苦悩あるが故に解決を求める
その解決の方向によつて人格の価値が決定する


人生にも時に快楽がある
人生の楽しさがその人を成長させる
その成長の方向によって人格の価値が決定する


暖かい春が訪れて 花を咲かせ 芽を出して楽しくのびゆく木は
たったこの間まで氷雪の寒苦に忍んで堅い年輪を造った


苦楽いづれもがこの木を内に外に成長せしめたのは 
彼の中に生命が流れていたからだ


苦悩にあつて忍力なく 逃避し自暴自棄するものは
順境快楽の日に精進なく 成長なく 無意味に時を費やす人である


信は永遠のいのちである
如来本願のいのち流れて全我信となり


この信則ち宿業個性のありのままをありのままに生かして 
願往生の道に安住せしめたまう


これを法爾往生の道理と言う
                       (『光明』第25巻第6号 昭和24年)