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あなたには、あなたよりほかにだれにもまねのできない光があります。

牡丹は美しい。しかし道ばたも、野も山も、牡丹だけであったならば、

きっと飽きるに決まっています。

春の野に、桜も咲けば、菫も咲く、

小さい菫がはたして悪いのでしょうか。

名もない草ですら、春の日に不平なしに笑っています。

そうできているのが自然です。

平和と恵みとよろこびが野原一面のすべての草の上に踊っています。

人間にだけ、富や地位でこの自然の大法則が無視されていいものか。

それは決して自然の意志ではなくて、人間の無知が造った、はからいです。疑惑です。

あれを見よ!嬰児を見よ。

そのだれに上下があり、疑惑があり、はからいがあるか。


人生評価の尺度を幸福におくか、人格発揮、自己完成におくか、

まず沈思黙考して明確に決定すべきです。

全集第10巻『悩める女性の胸に」 苦楽以上の問題