ー汝、先頭に立てー

目覚めない人間の群れが、
何かしら意味はなくても、
人間の群れが進む方に引きづられてゆく。
五人の群れ、十人の群れ、百人の群れ、万人の群れ。


私よ、先頭に立て、
そして、彼の群れに光明をあたえよ、
自覚の鐘の音を聞かせよ、


汝よ、先頭に立て、
そして、彼らを、厳粛なる正義の祭壇の前に、温かい春霞の野に、導け。


彼らの先頭に立つことには、
汝の自覚と勇気と努力以外に何物をも要しない。


女でも、子供でも、貧者でも、よい。


野の花の如き、天使の如き、快活なる少女は、
貧しき父と母との生活の中心ではないか。


「働きましょう。みんな話をやめて面白く働きましょう。」
この一言、彼女たち五人を動かしたではないか。
疲れた夫も妻によって力を得、
育てられる子供は母の愛の懐に、
老いた姑は嫁の親切に泣かれる時、
女でも一家十人の先頭ではないか。


「女よ、先頭に立て、しかして、人生幸福の鍵を握れ。」

                     (住岡夜晃全集第1巻 光明第24号